15周年エミネンス・レコードのリストに「意地と根性(W)」が並んだその日から、チマチマと堀ブナを釣っては、週に1度か2度、サンドリア港の釣り兄弟の元へ通うようになりました。この日も、堀ブナ片手にその場所へ向かったところ、とても、15年前のゲームの映像なんて思えない叙情的な風景が。
朝霧に浮かぶ灯台。
初めて見たかも。いや、これまでも目にしていたかもしれないけれど、見入るのは初めてです。そもそも、サンドって普段からあまり立ち寄らないからなあ。
彫金ギルドのあるバスには用があるし、ジュノ・アトルガン・アドゥリンはそれぞれホームポイントを設定していた時期があるし、ウィンは言わずもがな。ウィン生まれ。砂丘育ち。砂丘時代の仮宿が専らバスだった僕にとってサンドは、今も昔も縁遠く。だけど、そういえば昔からこの国は朝霧に浮かぶイメージだったと、ふと思い出しました。
初めてフレになってくれた人が、サンド生まれのエルヴァーンの戦士で、僕と同じくらいかほんの少しだけ先輩くらいの初心者でした。僕のサンド初訪問はその人がナビしてくれたんですよね。フレ登録して、お互い砂丘PTの前後にTellで会話するようになって、そういえばサンドに行ったことがないという話をしたら「行ってみる?案内するよ」と。確かそんな感じで、その日、お互い別の砂丘PTの後、セルビナで待ち合わせて出発したんじゃなかったかなあ。
はっきり覚えているのは、全く土地勘のない夜のラテーヌを必死にフレの背中を追いかけ走ったこと。ヴァナも夜だけどリアルの時刻も深夜で、ヒュウヒュウという淋しげな風の音がやけに耳について臨場感が増したこと。そうして、夜を駆け抜けて、森に足を踏み入れたら丁度空が白む頃で、霞む森の中を進んでいくと朝霧に浮かぶ城門が現れたこと。
僕の中の勝手なイメージなんですけど、サンドは朝霧の国で、バスは昼の太陽の国。そして、ウィンが
魔法の国で夜の国なんです。
そんな朝霧の国の釣り兄弟の片割れに、僕が捧げた堀ブナは現時点で652尾。今のところ、釣るかモグガーデンの池から引き揚げた分しか渡していないので、このペースでいくと1万匹まで9年ほどかかりそうです。うん、太公望をもらう前にヴァナが終わっちゃうな。
でも、そんな風にのんびりとサンド港に通っていれば、また偶然に、朝霧に浮かぶ灯台を見ることができるはず。これぞ、道楽ってもんですよね。
1. 待ってました
夜を抜けて朝霧の国とは。なんて叙情的で素敵な表現なのでしょう。そして、少し前に、バス生まれのエルヴァーン倉庫で「初めての故郷」を目指した時がまさに、夜のラテとロンフォを抜けての旅だったことをまざまざと思い出させてもらいました。あの時も城門をくぐったあたりでうっすらと空が明るくなり、靄の中から次第に浮かんでくるサンドリア城が印象的でした。
港の朝霧の風景もほんとに美しいですね。静かだけど、灯台の光に確かに生きてる気配があって。まさに、15年前のゲームだなんて思えない世界。久しぶりに見られて嬉しかったです。ありがとうございました。
エル戦士さんとの思い出もいいですね。当時は皆まだあまりまだこの世界を知らなくて、それゆえに所属国への思い入れというか、まさに「生まれた国」という意識もすごく強くて、異文化から来た人との出会いや、互いの思い入れの交歓が本当に楽しかったのを思い起こしました。・・・などなどと、風曜日さまの思い出語りはいつもいつも素晴らしくて自分の中のたくさんの感情を揺り起こしてくださって、ついつい長く自分語りし過ぎてしまいます。毎度ながらすみません。
これからも風曜日様の言葉で見事に表現されるこの世界への思い入れでも、わくわくさせてくれる思い出語りでも、このシリーズどんどん続けてください!楽しみにしています。むしろ私のために書いていただけると信じて待っています(調子に乗った)。堀ブナも頑張ってください!私も復帰したら続きします(9年どころか19年で良いくらいの計画)
Re:待ってました
>港の朝霧の風景もほんとに美しいですね。静かだけど、灯台の光に確かに生きてる気配があって。まさに、15年前のゲームだなんて思えない世界。
ね!我らがウィンダス港の夜明けも美しいのですが、この1枚はサンド独特の匂いがします。
そして、みやぴん様の倉庫殿も、夜のラテーヌマラソン経験者でありましたか。あの日の思い出は、闇夜の虚空にぽっかりと浮かぶ道をひた走るイメージで僕の脳に保存されております。なぜそんなイメージなのかというと、両脇が崖の斜面になっていて日中だと視界が広くなるE7やE6付近の印象が強いのと、当時はPS2で遊んでいたため今より夜が暗かったのと、おそらくフレとは会話せずに(というよりまだキャラを動かしながらの会話ができなかった)無言でその背中を必死に追いかけたであろう想いが混ざりあっているからだと自己分析。そうして、闇夜の虚空から地に足が着いた森の風景へと切り替わり朝霧に包まれた時の感覚は、没入感と呼ぶにふさわしいものでした。
なーんて、人の脳って、自分の都合の良いように修正されるらしいので、僕のこういった思い出も、その後の別の経験と混ざり合って修正されているかもしれないです。そもそもヴァナには良い思い出だけではなくて、苦い思い出や恥ずかしい思い出もたくさんあるんですが、風景を見てふと頭をよぎるのはたいがい良い思い出。そんな都合の良い脳みそでよかったなーと思います。
コメント欄でもポエム垂れ流してしまいましたが、今後ともよろしくお願いします!